会社にとって朝の朝礼は非常に重要視されています。
しかしその反面、従業員にとって朝礼は無駄で、意味がないという声もきかれます。
空元気で、朝の挨拶や社訓を絶叫する幹部連中を見ているだけでも、嫌気がさしますね。
そしてもう一つ、人前で輪読させられ、感想も言わされる職場の教養という小冊子ですね。
ローテーションで自分の番に輪読が回ってくる前日は、とにかく憂鬱に感じている人が多いのではないでしょうか。
職場の教養について疑問に思っている人のために、私なりの解釈で紹介しています。
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Contents
職場の教養は宗教?
私もよく朝の朝礼で「職場の教養」を何十年と読まされてきました。
しかし何回読まされても、宗教的匂いがすることに嫌気がさしていました。
職場の教養は、一般社団法人倫理法研究所という団体が毎月発行しているので、宗教では無いということです。
内容は、1日1話の形で、「社会人、会社人、家庭人としての心構え」を説いています。
発刊元の一般社団法人倫理研究所は、もともと「ひとのみち教団」(現パーフェクト・リバティ教団)に所属していた丸山敏雄氏が設立した民間団体です。
ちなみにパーフェクト・リバティ教団は大正時代に立教された宗教団体です。
通称でPL教、PL教団といわれており、桑田真澄選手や清原和博選手、立浪和義選手など、多くのプロ野球選手を輩出し、高校野球界を牽引していたPL学園を運営していることでも有名です。
設立者の丸山敏雄氏は昭和4年、37歳時に広島文理科大学に再入学します。
日本古代史の研究とともに、西晋一郎博士の影響を受けて哲学、倫理の研究に精進しますが、常識では考えられない奇跡的な出来事を学問的にどう解釈するかに答えを見出せず悩み苦しんでいたそうです。
そんな時、そうした奇跡的な出来事を現出しているというパーフェクト・リバティ教団の前身である「ひとのみち教団」を友人から紹介され、教団教師の話に共感した丸山氏は入信を決意しました。
入団後、心境を高める修め行として「みそぎ」と呼ばれる強烈な肉体労働や、「悟るとすぐに行なう」という修行を厳しく叩き込まれました。
修行の進捗はめざましく、衰退していた熊本支部への赴任を命じられると、見事に支部再建を果たしました。
また「神は一体なり」とする「見神」の宗教的体験を得たことにより入団2年後には、異例の早さで准祖に任命されました。
積極的に活動をおこなっていた最中に、1937年(昭和12年) 天照大神・教育勅語の解釈の違いから不敬罪を問われ逮捕されます。
そして「ひとのみち教団」は当局の弾圧によって解散させられました。
釈放後、大阪堺市で秋津書道院を創設し書道教授を始め、のち東京で古代史や宗教、日本の精神文化の研究に熱中します。
終戦後、日常生活の純粋倫理、徳福一致の生活道(純粋倫理)を提唱し倫理運動を始め、翌年昭和22年9月、しきなみ短歌会、新世文化研究所(のちの倫理研究所)を創立し、所長に就任しました。
10月には機関紙『文化と家庭』を発刊し、上野駅などで列車を待つ人々へ頒布するなど、街頭頒布により賛同者の輪を広げていきます。
また、伝を頼って日本各地に赴き講演活動もはじめました。
その後昭和23年10月に東京都より社団法人の認可が下り、昭和26年10月に「新世文化研究所」を「倫理研究所」へ改称し現在に至っています。
倫理研究所は個人会員の組織が「家庭倫理の会」、法人会員の組織が「倫理法人会」と分かれ、前者には190,330名、後者には63,880社が所属している巨大組織となっています。(平成25年8月末時点)
宗教団体といえるかは定義にもよりますが、少なくとも宗教法人ではなく社団法人として登録されているので宗教ではありません。
しかし丸山氏の経緯から・・・宗教ではないですが、その色は非常に濃いと言われています。
「職場の教養」に収録されたエピソードは、どれも、
- 所属団体への忠誠(自分か団体かという場合には団体を選ぶ)
- 分をわきまえ、自らの仕事に誇りを持つ(自分の枠からはみ出さない)
- よき家庭人になる(ここでも「家族」という集団への帰属が優先される)
- 創意工夫の大切さ(ただし。あくまで集団内部における自分の職務を全うするためのもの)
といった傾向が見られているということでした。
ブラック企業に多いのはなぜ?
「倫理法人会」には63,880社が所属しています。
巷では日本企業の約7割がブラック企業なんてことが言われています。
単純に計算すると約4,5000社がブラック企業になるので、そういったことからブラック企業が多いと感じる事があるのではないでしょうか。
ただ、職場の教養は洗脳とも言われています。
毎朝唱和し、会社によってはその日の担当が感想まで述べています。
毎日毎日読まされれば、いやでも少しずつ刷り込まれ、馬鹿にしていたはずの規範がいつのまにか自分の思考経路の、割合と大きな部分を占めていきます。
企業経営者からすれば、毎朝読ませるだけで少なからぬ社員が従順な企業人に変化してくれるのだから、こんな有難いものはないということです。
社員が従順な企業人に変化した後、経営者がどういった扱いをするのか・・・私はどうしてもワンマン経営者=ブラック企業をイメージしてしまうので怖いですね。
そして倫理法人会が推奨している活動「活力朝礼」があり多くの企業が実践しています。
- 一日の始まりは元気な朝礼から企業の活性化は朝のスタートが大切。
- 明るく朗らかな挨拶で社員の気持ちを高め、心をひとつにして元気に明るく仕事に臨む。
ということで、一日一頁の「職場の教養」の輪読と大きな声で「ハイ!」の掛け声の連呼が特徴です。
また朝礼ではないですが、早朝の経営者モーニングセミナーもあるということです。
「職場の教養がある会社はブラック、と言い切っていい気がする」
「職場の教養とかいうブラック企業社畜育成キットみたいな小冊子を読まされるのが苦痛」
「職場の教養っていう冊子を音読させてる会社は高確率でブラックだよ 」
いい面もあると思いますが、ブラックという多くの声があるのも現実です。
ちなみに職場の教養の輪読と
- 「出来ない理由 禁止!」
- 「できない病 に かかってない?」
- 「もっともっと感謝して毎日の仕事がんばらなくちゃ!・・・これって当たり前?」
など、社長目線の社員教育でお馴染み『モチベーション・アップ株式会社』制作のポスターを見かけたら、間違いなくブラック企業です。
転職サイトに登録して、早めに退職する事が賢明だと思います。
まとめ
職場の教養は宗教ではないですが、その色は非常に濃いと言われています。
その職場の教養的考えが仕事をする際に、何かの役に立っているのか?私は疑問に思っています。
そんなことより、仕事において、朝の段取りが一番重要だと思います。
朝礼は伝達事項だけで十分だと私は思っており、朝の貴重な時間を職場の教養に使うなら、段取りする時間に使ったほうが、もっと効率よく仕事が行えると考えています。
日本企業の約7割がブラック企業なんてことが言われおり、朝礼での職場の教養の輪読と感想を言うことが、ひょっとしたらブラック企業問題の一つの要因になっているのかもしれないですね。
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